懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

九月二十日。

雨降りて肌寒き日なり。やうやく秋の深まるを感ず。

午前中、図書館に往きて勉強す。午過ぎて、心安からず、家に戻りて憩ふ。

深更、人の訪ひ来りて、晩酌をしつ、一刻ばかり相譚ふ。好き話敵に恵まるる幸こそ得難きことなれば、身の不遇を託つは易く浅ましきことと思ふべし。

九月十九日。

551蓬莱の東京に出張せるとかや聞迄びて、朝より上野松坂屋に往く。台風近づきたるも、未だ雨降らずなり。開店前に到着せしが、既にして行列延々たり。外に比すべくもなき大人気なれば、予め整理券を配りて客を捌きぬ。余に渡されし券は百六十七番にて、凡そ一刻半ばかりの待ち時間なるべし。然る後、豚饅、焼売、餃子を贖ふ。

午過ぎ、懐風堂に還りつ。人を呼びて倶に551を食しつつ談笑す。551のこれあるとき、そこなん諸人のうち笑みてある。古よりの諺言なり。

夜、女王陛下の国葬の中継配信せらるるを視る。

九月十八日。

午より雨。時折遽に激しくなりて忽ち路面を川と作す。

寝覚め悪しかりければ、なるべく安静に過す。徒に臥すことのみすまじと心得つ、楽器の習練、読書に時を移す。その効にやあらん、よく食事喉を通りぬ。復調の兆し、近くに見えたり。