懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

十二月二十四日。

快晴。寒さ身に沁む日なり。

買い物に出たれば、骨付き肉の多く並びたるを見る。平生は捌きて商品に為したるものを、そのまま焼きて出したるか。意に反して、この日こそ精肉業者の仕事の易からんや。いかにとぞ。

モームサミング・アップ』を読む。この書は作家サマセット・モームの随筆を集めしものにして、文章指南の書にあらざれど、その苦悩と共に語られし書くことに就ての試行錯誤の跡は、世に数多ある文章の教科書より、書き手の助けとなるものなるべし。