懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

九月三十日。

晴れて仄かに夏めきたる日なり。久ぶりに蝉の鳴音を聴く。

夜、立川に往きて、増々亭に麺なしライスを食う。所謂二郎系にて、鉢に具材と汁を盛り、麺の入れざらんを、白米と倶に食す新メニューなり。野菜は予めマシたる如き量の入りつ。余の二郎を食すとき、野菜少なめが常なれば、かほどのもやしを一時に、食らふは殆ど始めてなるべし。美味なることは言ふに及ばず。されど些とばかり油多くして胸苦しかりけり。

九月二十七日。

朝、遽に電話あり。ドライブに往かんとて誘い出されぬ。迎へを待ちて相乗りしつ、国道二十号線を、西の方を指して只管に、走らす空は秋晴れなり。府中を過ぎて八王子、横目に流す高尾山、大垂水峠上り下り、やうやく至りし相模湖畔、さりとて目的のなかりせば、ここらで一休止と相成りつ。

昼餉を済して出立し、津久井湖畔に立寄りつ、やうやう日も暮れかけたれば、東を指して還り道、往きと同じは芸無しとて、頼もしきナビを頼らずに、走りてやがて還り来ぬ。

九月二十六日。

此頃、年来の体調不良やうやく快方に向ひて、調子の良好なるを実感せらるること多くなりたり。腹の空きたれば物を食ひ、日の暮れければ床に就く。すべきをしつ、すまじきをせざる。ただそれのみを無理強いに、徒とし崩るる生活の、苦しかりきは何にか類へむ。我事なれど宛らに、他人事が如く思ひ成し、逃げ込む先は現し世の、罠にも似たる貧困鈍麻、強き風当りは葛の葉の、恨みに曇れる眼では、見据える将来もなかるべし。然るに且づは人と成り、自ら立つことより始めん、やらまくほしきことしもあれど、総ては後のことなるべし。

間話休題、今日の日記。晴れて雲の一片だに見えず。日差し暑くも風涼し。

人と丸長に昼餉を共にす。爾後、図書館に往きて勉強す。

夜、天狗湯に湯を使ふ。