2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
中野駅北口のすぐ目の前におやき「れふ亭」と田舎そば「かさい」といういずれもその道では屈指の名店がある。中野駅前といえばこの並びという風景の右側、不動産屋があるビルとの狭間が薄暗い路地となっていて、吉祥寺のハモニカ横丁を思わせる小さな飲み屋…
週末になるとラーメンを食べなければという使命感めいたものが芽生えてくる。何故だかはわからないが、週末という言葉の響きが終末に通じるからかもしれない。最後の晩餐ならばやはりラーメンがいい。そんな与太話はさておき、どこかへ出かけたならついでに…
中野駅の北口改札を抜けるとどこか懐かしさすら感じる商店街が続いているのが見える。サンモール商店街の突き当たりには中野ブロードウェイがある。その東側一帯には小さな飲食店が所狭しと立ち並んでいる。昼時には周辺に勤めるサラリーマンが大挙して押し…
第12回メフィスト賞受賞作『ドッペルゲンガー宮』にはじまる《あかずの扉》研究会シリーズの第4長編にして現時点で刊行されている最新作が本書『マリオネット園』だ。最新作とはいってもノベルス版の刊行は2001年だからおよそ20年前の作品ということになる。…
本書は1932年に発表されたピーター・ウィムジィ卿シリーズの第7長編である。シリーズ中では『学寮祭の夜』に次ぐボリュームを誇る大長編で、セイヤーズの作風と推理小説の神髄を存分に味わうことができる傑作だ。 死体をどうぞ (創元推理文庫) 作者:ドロシー…
今年の初〇〇という表現はいつごろまで許されるものだろうか、とそろそろ考えはじめる時期だ。許されるったって誰に許されるのかもわからない。ただ1月も終わりに近づけば、初だのなんだのという気も失せてくるから、いえるうちにいっておかねばならない。20…
本作はライトノベルという用語が定着する以前、青少年向けの文芸作品を指すジャンルとしてジュブナイルという用語が使われだした頃の代表的な作品である、というのが私の理解だ。ジュブナイルの歴史については詳しくないのでこれ以上なにもいえない。1965年…
本年のミステリ始めは竹本健治先生『狂い壁 狂い窓』。1983年に発表された本作はタイトルにもその雰囲気が滲み出しているように、ホラーミステリーともいうべきどこか妖しくも懐かしき幻想世界を満喫できる作品である。 狂い壁 狂い窓 (講談社文庫) 作者:竹…
私の読書範囲の大半は長編推理小説が占めているが、他にも読みたいジャンル、作家は山積みである。そんな積読の山の上の方にあったのでようやく手にとった。津原泰水先生の作品を読むのは初めてだった。 11 eleven (河出文庫) 作者:津原 泰水 出版社/メーカ…
せっかく関西に滞在中なのだから行っておかねばなるまいとかねてより思っていたお店を訪れた。本年の初二郎系、ラーメン荘これが好きだから。 この日はちょうどえべっさんのはじまる日。1月9日は宵戎。来る途中に西宮神社へ寄って奉納マグロを拝む。阪神西宮…
音楽の進化史 作者:ハワード グッドール 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/05/14 メディア: 単行本 イギリス出身の作曲家、ハワード・グッドール氏による本書『音楽の進化史』は、西洋音楽、いわゆるクラシック音楽を中心とした音楽の歴史を、先…
笠井潔先生のライフワーク「矢吹駆シリーズ」の第ゼロ作と位置づけられる本書。これまでのシリーズのなかではあまり明かされてこなかった矢吹駆の来歴や内面世界が本書によってある程度明らかになる。『バイバイ、エンジェル』に始まるシリーズにおいては、…
前回のあらすじ。阪急「ぐるっと初詣パス」を手に入れた僕はいまだ訪れたことのない駅で降りるためだけの旅をはじめた。しかし沿線全駅下車に挑戦するには時間もなければ体力もない。お昼頃から予定通り初詣めぐりをすることに。 1. 服部天神宮 阪急宝塚本線…
あけましておめでとうございます。今年はもう少しブログの更新頻度を上げるべく、記事の書き方を考え直していきたいところです。つまり、ただ漫然と趣味にふけるだけでなく、簡単にでもまとめることを習慣にしたい、ということですね。本年もよろしくお願い…