前回のあらすじ。阪急「ぐるっと初詣パス」を手に入れた僕はいまだ訪れたことのない駅で降りるためだけの旅をはじめた。しかし沿線全駅下車に挑戦するには時間もなければ体力もない。お昼頃から予定通り初詣めぐりをすることに。
1. 服部天神宮
阪急宝塚本線での初詣といえば中山寺や清荒神がとりわけ有名どころな印象。駅名にもなってるし。まっすぐその辺に行こうかと思ったけれど路線図を眺めていたら服部天神駅なるものを発見。駅名になるくらいだから初詣もできそうだということで降り立ちました。写真は宝塚方面ホームの出口。
ちょうどお昼時だったのでなにかないかと周りを見渡せば、目の前にいい感じの立ち食いそばが。雰囲気から漂う激安感。こういうのが好きなんだ。
天ぷらうどん280円。ほとんど具もないので天ぷらというより天かすだけど。
軽く腹ごしらえをして服部天神宮へ。駅の東側、ほとんど目の前といったところ。歩いて2、3分くらい。三賀日も過ぎているので人出はそこそこ多くもなく少なくもなく。
服部天神宮は足の神様として崇敬されているようです。太宰府へ左遷された菅原道真公がその途上にこの地で脚気を患い動けなくなり、平癒を祈念したところ回復したという言い伝えがその由来なんだとか。足の神様ということからでしょう、脚を使うスポーツ選手向けのお守りなども売られていました。なかなか商売上手。
2. 中山寺
宝塚本線を北上して雲雀丘花屋敷駅で乗り換え次の目的地は中山観音駅。真言宗中山寺派の大本山中山寺は駅の北口を出てすぐそこに鎮座しています。ただ駅からは参道の建物に隠れて見えないけれど、参道を抜けるとドーンッとでっかい山門が目の前に。
伝聖徳太子創建、日本最初の観音霊場を謳うだけあって規模が違う。山門を抜けたところの眺望はなかなか壮観。天気がよかったのも運がよかった。
三賀日のあとでもとても賑わっていました。元日とか大混雑だったんだろうなぁ。
中山寺でびっくりしたのはまさかのエスカレーター。そうだね。お寺ってけっこう階段きついもんね。ここは足腰に優しいお寺。わりと違和感ないのもすごい。
そして五重塔。写真ではちょっとわかりにくいけど、各層の屋根の裏側あたりが紫がかった青い色をしていてなんともいえず厳粛な気持ちにさせられます。こんなカラーリングの五重塔ほかにあります? 端的にいうと超カッコいい。これだけでも生で見る価値あり。
境内からの眺望。少し高いところにあるので街の景色がよく見える。やはり晴れた日に来れてよかった。
3. 売布神社
中山寺から歩いて15分ほど。お隣の駅名にもなっている売布神社。ちょっと難読漢字かも。
駅からは5分ほどのところでちょっとした森に囲まれた静かな場所です。雑踏から逃れたいときなんかに来るのがすごく良さそう。
4. 清荒神清澄寺
最後はさらにお隣の清荒神。こちらは駅からそこそこ歩きます。15分くらいかな。駅前からずっと参道が伸びているので迷う心配はありません。曲がりくねった細い参道には商店が軒を連ねているのでもうめっさ楽しい。見てるだけで時間が過ぎていく。
和菓子屋さん、雑貨屋さん、お土産物屋さん、お食事処などなど、参道にありがちなラインナップ。こちらもすごい人出でした。ただ駅前の商店街はほとんどのお店が正月休みらしくシャッターが閉まっていて、ここは三賀日のうちに来ておくべきだったかなとちょっと後悔。駅前のお肉屋さんも閉まっててコロッケ食べられなかった。
なかなか長い参道。途中で中国自動車道をくぐるのが現代的でポイント高い。境内に近づいてくると屋台が増えてくるのでほとんどお祭りのような感じに。
真言三宝宗の大本山、清荒神清澄寺は火の神、台所の神として知られているようです。阪急ぐるっと初詣パスの特典としてもらえる授与品も清荒神のものはお箸でした。また火箸の供養などもやっているようですね。上の写真は本堂の様子。右手前に見えるのは通称水かけ地蔵。お地蔵さんに水をかけて祈念すればご利益があるらしい。でも柄杓で水を飛ばす必要はあるのだろうか。けっこう距離があるからほとんど届いてない。まぁ、その行為に意味があるからいいのか。やってみると楽しいし。
以上、今年の初詣4連チャンであり、いずれのところも訪れること自体が初めてでした。正月の賑わいは当然ながら年に一度いまこの時期だけ。そういう人並みを見るのもまたひとつの楽しみですね。今度行くことがあるならもっと人がいなさそうなときに行きたいものです。
【訪問日:2020/1/4】