懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

九月十日。

最悪の一日なりき。余の働きたる見世に一個の客あり。汎ゆる人に対する如く、平生通りに接遇したりしが、彼の客には気に入らぬと見えて、二言目には罵詈讒謗悪口雑言を撒散らし、脅迫的言辞を以て店員を従はしめんとす。お笑ひコントの類にも稀なる害悪人間の眼前に存在したることにただただ茫然としつ。抑も対話をする意思の一切見えざる人間の何故に見世を利用せんとするや。かような人も客なれば客として遇せざるを得ざりしことこそ悔しけれ。対応を問題とすべきことなり。悔しや悔し。