懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

【ウイスキー】MACHRIE MOOR 2017 / Isle of Arran Distillery

f:id:shonen_meiro:20200227171254j:plain

Scotland / Isle of Arran Distillery

Single Malt Scotch Whisky "MACHRIE MOOR" 8th Edition Released 2017

Non-Chill Filtered / Natural Colour / 46% ABV

色:透き通った薄い金色。

香り:グラスへ注ぐとき、蜂蜜のような甘い匂いが感じられた。パイナップルのようなフルーティーな香りと薬品系の穏やかなピート臭。

 味:口へ入れるとピートの香りがよりはっきりと感じられる。舌触りはさらっとしている。鼻へ抜ける甘い香りとピートの香りがいいバランスで混ざり合う。ボディは強くない。全体的にあっさりとした味わいである。熟成感は5〜7年程度のような気がする。いや、もう少しいってるだろうか。少し加水すると薬品っぽい香りが一層際立ち、ミントのような爽やかさのある甘みが出てくる。

 

マクリー・ムーアはアラン蒸留所が生産しているピーテッドモルトを使用した限定品だ。酒屋さんのサイトなどでは「マクリー・ムーア」という読み方で紹介されているところが多く見られたのでここでもそれに倣った。フェノール値は20ppmとのことだが、ピートっぽさは控えめである。フルーティーな甘さもしっかりしているから、アイラ島ウイスキーと較べるならブナハーブンあたりが近い感じだろうか。タリスカーの方がまだピート感は強いように思う。

 

熟成感は乏しく、若いモルトといった印象だが、荒々しいというほどの強さは感じられない。アランモルトの飲みやすい甘さはそのままに、ピートのアクセントが加わったという感じだ。MACHRIE MOORというのはアラン島の西海岸にあるピート湿原の名前らしい。ラベルの犬は当地にまつわる巨人伝説にちなむもので、巨人フィンガルの愛犬をイメージしたものとのこと。フィンガルといえば、メンデルスゾーンも取り上げた「フィンガルの洞窟」があるが、おそらく同様の伝説がスコットランドの諸島部各地に存在するのかもしれない。調べていないからわからないが。ただこのラベルは飾っておくのになかなかカッコいい。