懐風堂日誌

同人サークル・少年迷路主宰 五戸燈火の日記

推理小説

鮎川哲也『ペトロフ事件』、読了。

戦後本格推理小説の巨匠、鮎川哲也先生の長編第1作目にして鬼貫警部初登場作品。戦前の満州国、そして南満州鉄道が舞台のアリバイ崩しを主眼としたミステリーです。私自身、鬼貫警部シリーズは『黒いトランク』『憎悪の化石』『黒い白鳥』の3作を読んだこと…

小栗虫太郎『紅殻駱駝の秘密』、読了。

河出文庫がまたやってくれた! 近年、古き探偵小説を続々と復刊させているKAWADEノスタルジック 探偵・怪奇・幻想シリーズ。小栗虫太郎作品は『黒死館殺人事件』『二十世紀鉄仮面』『人外魔境』に次いで4作目ですね。この時代に新しい文庫で戦前の探偵小説が…

最近購入した本について

私が普段使っている新刊書店は紀伊國屋書店の新宿本店である。だいたい週に一度、いや、二週に一度くらいだろうか、気が向いたら足を運んではどんな本が発売されているかを確かめる。基本的に懐具合の寂しい人なので、欲しい本は星の数ほどあれど新刊を買う…

木々高太郎『わが女学生時代の罪』、読了。

戦前から戦後すぐにかけての日本の探偵小説における記念碑的作品の大部分を網羅した選集としては現在でも手に入りやすく読みやすく探偵小説の入門書としても最適な創元推理文庫「日本探偵小説全集」シリーズ、その第7巻、木々高太郎集、未読だったので読み進…